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自宅で仕事のリスク

自宅で仕事のリスク

Q.先日、一部の社員が個人の判断で必要な資料を持ち帰って、自宅で作業をしているという話を聞きました。
現時点でどのようなリスクが考えられるでしょうか。また、どのような対策を検討したらよいのでしょうか?

A.会社には以下のようなリスクが考えられます。

1.未払い賃金の発生リスク
労働時間は、原則として会社の指揮命令に基づいて行われた業務の時間を指しますが、明確な指示がないものであっても黙示の指示により行われた業務についても、労働時間とみなされることがあります。また、業務が行われた場所は社内に限らず、自宅であっても労働時間と判断されるケースがあります。
労働時間であれば当然に時間相当分の賃金を支払う義務が生じるため、持ち帰り残業を黙認しているような場合、時間外手当等の賃金の未払いリスクが発生する可能性があります。

2.情報漏えいのリスク
自宅で業務を行うために、顧客情報や個人情報を紙媒体やデジタルデータで持ち出すことがあれば、これらの情報を紛失したり、流出するリスクがあります。
仮に社員個人の判断で情報を持ち帰り、その際に紛失し損害が出たとしても、会社の管理責任が問われ、会社が損害賠償責任を負うことが考えられます。

まずは、持ち帰り残業でどのようなことをしているのか、持ち帰り残業をしなければならない理由はあるのか、といったことを確認した上で、禁止するならば就業規則に定める等により周知するようにしましょう。
持ち帰り残業の必要があるならば、許可申請や、持ち出してもよい情報の範囲や持ち出し方法等を定めることが必要です。

POINT!!指示をしていなくても、未払い残業や情報漏えいといった大きなリスクを伴いますので、管理を徹底することが必要です!

2019年10月01日

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