産前産後休業や育児休業の期間中の手続き
Q.もうすぐ産前休業に入る従業員がおり、引き続き子どもが1歳になるまで育児休業を取る予定です。休業の期間が長くなりますが、社会保険手続の漏れなどがないよう、準備をしています。産前産後休業や育児休業の期間中に、従業員とどのようなやり取りをすればよいのでしょうか。
A.産前産後休業や育児休業にあたってはさまざまな手続が必要ですが、従業員に定期的に行ってもらう必要がある手続は、主に以下の2 つが挙げられます。
1.休業期間中の本人の負担金
産前産後休業および育児休業期間中は届出を行うことで、従業員・会社双方の厚生年金保険料と協会けんぽ・健康保険組合等の健康保険料について、負担が免除されます。
ただし、国民健康保険組合の健康保険料や住民税については免除の制度がないため、毎月本人に振込等により支払ってもらうことが通常です。
なお、立て替えて負担をしておき、従業員が復帰してからまとめて控除する事例も見られますが、復帰せずに退職し、立て替えた分を負担してもらえないリスクも考えられるため、方法は検討しましょう。
2. 各種給付の申請手続(定期的な手続が必要な育児休業給付申請)
出産後は出産手当金など、社会保険の各種給付が従業員に支給されます。また、雇用保険に加入している従業員で受給要件を満たす者は、ハローワークから育児休業給付が支給されますが、この育児休業給付は2 ヶ月に1 度の頻度で手続があり、申請書には従業員の署名が必要なため、定期的に会社と従業員は書類のやり取りを行うこととなります。
円滑な職場復帰ができるように、子供を連れて会社に立ち寄ってもらうなど、コミュニケーションを取っておきたいものですね!