会社の後継者問題
3月3日の徳島新聞1面に企業の休廃業・解散増加の記事が掲載されました。
2020年、県内の休廃業・解散は、294件(東京商工リサーチ)で、過去最多となり、帝国データバンクの調べでは、前年比9.3%増の258件となり、増加率は全国トップとの事です。
法人赤字申告率と合わせての不名誉な2冠となりました。
コロナ禍の影響もありますが、休廃業・解散は5年程前から増加のペースを上げています。
一番大きな原因は、後継者不在です。
休廃業・解散を選択した代表者の年齢は、70代38.5%、60代32.7%、80代以上14.7%の順に多く、60歳以上が全体の85.9%を占めています。
人口減少・少子高齢化が進む地方都市である徳島においては、今後も増加する事が予想されます。
休廃業を選択された方の中には、事業は上手く行っているが、後継者が不在であったためという方がいらっしゃるはずです。
中小企業で代表者がリタイヤする場合は、
①後継者に引き継ぐ、
②廃業する、
③M&Aで会社を売却する
の三択となります。
後継者がいない場合、廃業を選択すると、育ててきた事業はなくなり、雇用している従業員も職を失う事となります。
また、廃業に向かうと、従業員の退職金や、解散・清算費用等、別途時間とコストが必要となります。
その点M&Aによる会社の売却は、事業も雇用も保たれるうえ、会社売却に対する対価を得る事も出来ます。
退任に際して退職金も受け取る事が出来る場合もあります。
加えて、会社の負債に対する連帯債務も解消されます。
一番のハッピーリタイヤではないでしょうか。
会社を買う方も増加しています。
一からスタートするよりも、営業中の会社を買って経営する方が効率的だからです。
従業員集めから各種手続き等を考えると会社を買って事業を引き継ぐ事が最速且つリスクも抑えられます。
従って、様々な会社が売買されております。
「うちの様な商売は売れない。」等と仰られる方が多いのですが、そういう事はございません。
ただ、業績が悪化の一途をたどっている様な状況になってしまうと、売却は困難になるケースが多いと思われます。
会社を売る場合は、早い意思決定が必要かと思われます。
いずれにせよ、急に後継者を見つける事は出来ません。
何が起こるか解らない世の中です。
一度、自社の後継者問題についてM&Aも視野に入れ真剣に考えてみては如何でしょうか。